4月15日(水)
最近僕は、 朝起きて風呂掃除をしたあと小3の従兄弟の宿題の面倒をみて昼ごはんを作り、
小3と散歩に行って帰ってから晩御飯を作って小3を風呂に入れ、
小3を22時までに寝かしつけるという生活をほぼ毎日している。
つまり、毎日を小3に支配されている。
こういう生活を送っていると、意図せず家事レベルも上がってくる。
最近一番気になっていることは水アカの効果的な落とし方である。
こんな生活が続くと友達と飲みに行きたくなる。
が、小3には全く罪はなく、むしろ実家に帰ってきている僕の方が罪なのだけれど、これはもう22歳の性だ。
もう飲みたくて飲みたくて仕方がない。
父方、母方、両方共のおじいちゃんがアル中であるという遺伝子が騒ぎ散らかしている。
これは遺伝子レベルの問題なのである。縷々語るは遺伝子なのだ。
そういえば最近、あの悪名高いワトソンのDNAを読んだ。
まぁええか、その話は。
誰かと飲みたくて飲みたくてウズウズする日々を送っている中、
zoomという超イカしたアプリで飲み会をする[ヴァーチャル飲み会]が流行っているらしい、というのをtwitterで知った。
それを知った時から[ヴァーチャル飲み会]がやりたくてやりたくて仕方がなかった。
しかし、お友達ならご存知だろうが、僕は究極の天邪鬼だ。
足せと言われたら引き、割れと言われたら掛けてしまう。
特に、家族とか仲のいい友達なんかには、そういう性格が出がちで、
この前もお母さんに、花壇に水をやってと頼まれた時、無意識的にその花をむしって捨てたし、
友達に車で和歌山から大阪まで送ってと言われた時は三輪車で串本まで送った。
そんな僕だから自分から絶賛流行中の[ヴァーチャル飲み会]なんてものを直接的に提案するなんてことは不可能に近い。
もしも、僕が流行りにすぐさま飛びつけるようになったとしてもそれはきっと恋をした僕だ。
恋は人をおかしくさせる魔法のスパイスなのだから。
そんな折、チビを寝かしつけゆっくりしていると、
たまたま大学で仲が良かった3人とでラインでの通話が始まった。
憧れの[ヴァーチャル飲み会]を行う超絶チャンスが訪れたのだ。
間違えたふりをしビデオ通話に切り替え、それをまるでしなければいけない空気を作り出す。
「おい〜〜〜、お前らもビデオ、、、ビデオ通話にしろよ〜〜〜〜〜」
我ながら完璧である。あっぱれだ。
そこからは芝本の独壇場。
僕が酒を飲み出せばみんな酒を欲する。
その場を支配したも同然、[ヴァーチャル飲み会]の成立である。
一人は医者になると必死に勉強して鳥取の医学部に行った。
一人は卒業間近で単位が足らず退学して俳優になると東京に行った。
一人は内定した会社の懇親会にほとんど参加しなかったせいで、希望の配属先にならず福岡に行った。
自業自得が二人も居るが新しい場所で新しい1日がもう始まっている。
みんな不安そうだった。
途中、福岡に行ったアイツは彼女とイチャイチャしに抜けていったけど、髭伸ばしっぱなしの3人で酒を飲みながらスマホの麻雀をしていると、
気づけば朝になっていた。
ただでさえ、友達と飲んだ次の日は少しだけ虚しい。
だけど、この飲み会の朝はいつもより虚しかった。
もうしばらくお酒は要らないと思った。
いつもどおり風呂掃除から始まる朝、
こびり付いた水アカに少し同情。